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こんにちは、野村潤一郎です。
今回もいつものように
“本業とは無関係の話題”で
コーヒーブレイクを楽しみましょう。
でも、少しアカデミックな内容にしようかな。
一応、科学者ですから。
さて、早速ですがこの人をご覧ください。
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ミカドツギオヤモリの
ゲッコーちゃん(女)です。
幼体の頃に私のところに来て
かれこれ二十五年目になります。
ニューカレドニアの食物連鎖の頂点にして
世界最大のヤモリとされている種なんですよ。
世間一般ではヤモリとイモリを混同する方が
非常に多いようですが
もちろん別物です。
イモリは両生類です。
水中の卵から
オタマジャクシになり、
変態して大人になります。
そして一生を通じて池や沼に住みます。
ヤモリは爬虫類です。
陸上に産み付けられた卵から孵り
幼体がそのまま成長し、
生涯陸上で生活します。
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これはサルファオオトカゲの
トラ(女)です。
幼体の時から飼い始めて
十七年生き、天に召しました。
寿命ですね。
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悲しかったのですぐに
次の子を迎えました。
二代目トラ(女)です。
三歳になりました。
ちょっと話が横道にそれましたが
このオオトカゲもヤモリと同じく
爬虫類です。
で、今回皆さんに見比べていただきたいのは
両者の“眼”ですね。
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瞳孔の形や色など同じ爬虫類でも
ずいぶん異なっています。
その理由についてはまたの機会に
説明したいと思いますが
やはり最初に気づく決定的な違いは
“まぶたの有無”でしょうね。
ヤモリの一族は
まぶたがありません。
だからこんな風に
目を掃除します。
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大きくて長い舌で…
ベロ~~~リンチョ。
うっひっひっひ~。
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ニャニュ~。
すごいねー。
あ、おひさしぶり、
ほく、野村トラジロー
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だからなんでオミャーが
出てくるんニャ。
オレは野村トラキチだニャ。
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みんな出たがり屋だなー。
ちゃんと
とうちゃんの話を聞きなよ、
ためになるんだからさ。
野村オスカーだよ。
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デカいカオして目立ってるけど
オレはオミャーが小さい時の写真
見たことあるニャ。
こんなだったニャ。
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おとーちゃーん。
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ニャッハッハッハ~!
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みなさんこんにちは。
野村バンダです。
えーと、そういう君なんか
こうでしたよー。
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み~、み~、み~。
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うひっ。
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おれはカイマンリザードの
かおでか君だ~!
カオのデカさなら負けないぞー!
ちなみにおれはデンデンムシしか食べない。
カオがデカいのはそのためなのだ。
だから、かおでかくんなのだ~。
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いつも診察室を見守っている
みなさんおなじみのシローです。
結局のところお父様は
手術の連続で疲れているから
今、とっても眠いみたいですね。
ヤモリ一族の目の構造の不思議や
その瞳孔の形状を光学理論で説いたり
壁に張り付く足の構造が物理法則の
ファンデルワールス力
つまり
無極性分子に働く力であり
分子の瞬間的な分極によって生じる
静電気的な引力によるもの
であることなど
カッコよく解説する
予定だったんだと思います。
しかし今のお父様は
仕事を終えて
ただの疲れたオッサンですから
もうこのへんで
勘弁してやってください。
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え~、疲れたオッサンです。
コレがヤモリの
お手々でござい~。
壁にくっつく仕組みは
吸盤なんかではないんです。
非常に高度な物理法則によって
引力を発生させているんですよ。
びっくりしましたか。
びっくりしましたね。
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ヒトザルは
様々な問題をかかえ
新しい考えを求め
時には謎に突き当り
いつの時代も彷徨い続ける。
が、そんなのはムダムダ。
その回答は全て自然界の中にある
私はそう思っています。
ではまた。